偶然を味方に。あなたの人生に起きる偶然という名のギフト 【組織の人材育成に伴走する、キャリアアシスト】
2022/01/13
新年、数日が過ぎましたがいかがお過ごしですか?
今年もより良い一年としていけるよう願いを込めて、以下以前にも掲載した記事を再掲します。
複雑かつ変化の激しい時代こそ、こうした視点があるとより働くことも、生きることも余計な力が抜けて、あなたらしく歩んでいく一助となると思います。
突然ですが、あなたの人生で起きた「偶然」の出来事って、どんなことがありますか?
誰しも「偶然」の出来事って、経験したことがあると思います。
では、その偶然って、人生にどんな影響を及ぼすと思いますか?
キャリア、つまり人生の方向性を決定する出来事の8割は偶然の出来事だと言われています。
これは、ジョン・D・クルンボルツ博士というキャリアの理論家の一人が提唱したことです。
生きていれば、計画したこと、想定したことばかりが起きるわけではありませんよね。
そんな中、どうすればより良く生きていけるのか。
こういった「偶然」をどう扱っているかで、自分の人生の景色が変わっていきます。
そもそも、このクルンボルツ先生もなかなかの方で(笑)、こんなエピソードがあるそうです。
学生だったころ、大学で専門コースを選ばなければいけない時期が巡ってきました。
でもクルンボルツ先生は大学からの呼び出しは一切無視。
それよりもテニスに夢中で(とても強かったようです)、ギリギリまで決めることを先延ばしにしていました。
そしてとうとうタイムリミットが近づいてきて、大学から「今日中に選ばなければ退学です」というアナウンスを受けます。
しかもタイムリミットはあと数時間!
さすがに焦ったクルンボルツ先生、その時テニスのコーチを担当していた先生に相談したそうです。
「僕は何を専門に選べばいいでしょう?」
偶然、そのコーチの専門は心理学。
「それはあなた、心理学でしょう。」
「じゃあそれで!」
なんとこのやり取りだけで、クルンボルツ先生は心理学を選んだというわけです。
もしもこの時、コーチが違う専門だったらまた別の道に進んでいたかもしれません。
もしくは、コーチがそう言っても「でもな・・・」と別のものを選んでいたらまた違ったかも。
こんな風に、きっかけって本当に些細なことだったりするんですよね。
そして、この偶然に対して自分がこれまで生きてきた中での「学習」が活かされていたりします。
「あの時も直感で選んでうまくいったから、今回もそうした。」
とか、
「今までもこういう場面で粘ったからうまくいったんだ。だからもう少し頑張ろう。」
といったことも、
これまでうまくいった個人の「成功体験」が応用されていたりします。
そしてその「成功体験」は、モチベーションを上げてくれるだけではなく、
その人しか持っていない貴重な資源でもあります。
なかなか自分だけでは気づきにくいのですが・・・
何より、その偶然をただ待つのではなく作り出していること。偶然も、自分が動いていたから起きたわけです。
つまり、偶然を計画している、とも言えるのです。
矛盾した言葉のようですが、自分の考え方一つでそこからの物事の動きはそれぞれ変わっていきます。
好奇心・持続性・柔軟性・楽観性・冒険心。
これら5つが、偶然の出来事を「人生をより良くする出来事」に変えると言ってもいいでしょう。
・・・他にも色々ありますが、長くなりましたのでまたの機会に。
このクルンボルツ先生の考え方や実際のカウンセリング動画を見ていても、
とても穏やかなポジティブさが根底に感じられて、いいなぁと個人的には思っています。
私が実際にキャリアコンサルティングでお話しを伺っていても、ご本人の語る中に偶然の出来事って多く出てきます。
「たまたまなんですけど、この学校に合格したから行っただけで・・・」
「自分ではまさかこうなると思っていなかったけれど、あの時偶然誘われて・・・」
「異動する気なんてなくて、嫌々行った部署なんですけど・・・」
大事なのは、「でも、自分でちゃんと選んでいる」ということを意識してみることです。
出来事自体は偶然かもしれません。
でも、そこから歩みだしたのは、選んだものを継続しているのは、
間違いなくあなた自身です。
それはなぜなのか。
その時、自分の価値観はどう働いていたのか。
どんな状況だったのか。
などなど・・・
改めてキャリアコンサルタントが問いかけて、ご本人がお話ししていくことで、
「そういえば・・・」
と自分一人では気づかなかったことに気づくことも多いのです。
たまには、あなたの持つこれまでの「偶然」の出来事が、どんなギフトだったのか考えてみませんか?
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